3日前のこと。徹夜明けの昼過ぎ、友人より電話。
「お宅に黒猫がいたわよね、今そばにいますか。屋敷林の脇の道路に黒猫が倒れてるんだけど、
図書館前にダンボール箱があって、箱に車に撥ねられたネコがいます。
静かにしてやってくださいと、メモ書きしてあるのよ。たぶんそのネコだと思うのだけれど」とのこと。
急いで身支度して、出向く。
アスファルトに横たわる黒猫。白髪混じりのため、おばあちゃんネコだった。
歩きはじめたが、車に撥ねられた形跡はなし。
ともかく横にして寝かしておきましょうと、石垣の上、落ち葉のベットに寝かせておくことにした。
夕方になり、心配なので、テリーヌタイプの缶詰と、抗生物質のくすりを持って出向く。
ちょうど歩き始めたところだったので、テリーヌに薬を混ぜてあげる。
美味しそうに食べてくれたので、ほっとする。
ともかく家に連れて行き、獣医さんで検査をしてもらうことにしたが、
お泊りは駄目とのことで仕方なし、我が家で保護するかと、暗い夜道、重い足取りで産直に立ち寄り、
野菜を買って屋敷林沿いを歩いていたところ、
屋敷林の中を懐中電灯を照らし、何やら捜している男性に目が止まる。
思わず「何かお探しですか」と、お尋ねすると、「黒猫です」! 何と、ラッキー!ご主人だったのです。
3日前に脱走してしまい、相当捜しまわっていたらしい。
年齢が何と!21歳とのこと。
外に出すネコでなかったため、気が気ではなかったでしょう。
私も捜索の苦労は何度も経験しているので、ご主人の気持ちがよくわかる。
大変喜ばれ、本当に嬉しかった。
それにしても21歳とは、立派なネコだ!
ところが、その方のお住まいは、ここからは相当に離れている。
西武線の踏み切りを渡ってきたのだし、また選んだ場所が、我が町ではベストの環境。
随分とセンスの良いネコよと、関心もしてしまった。
全く、このところ、ネコ事件の多いこと。
でもこうした嬉しい事件は後味も良し。めでたし、めでたしデイでした。