モロッコ編

カサブランカ (CASABLANCA)

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お母さんのもっとも好きな映画は、オードリー・ヘップバーン主演の「昼下がりの情事」、次に好きなのが「カサブランカ」。特に音楽が好きで、自分のお葬式には絶対にかけて欲しいんだって。
 
そのカサブランカに着きました。 
 
早速、ホテルハイアットに出向き、バーの壁の飾られた、主演のハンフリー・ボガードの大きな写真に感激の「今日は!」をして、プールサイドのテーブルに座り、ピアニストにテーマ音楽「AS TIME GOSE BYE」を弾いてもらったんだ! 映画のシーンを思い出しながら、お母さんはロマンチックだわさと、うっとりだった。

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市場の猫 (CATS AT THE MARKET)

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市場に猫が多くいることを知り、出向こうと地図を広げて迷っているところへ「大丈夫ですか」と、日本語での質問が耳に!
 
見れば何と、色男。 「大丈夫じゃない」と、お母さん。聞けば、日本人の女性と離婚したそうで、日本語ぺらぺら。天の助けと早速ガイドしてもらい、市場でスケッチ出来ました。
 

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ハリドさんの素晴らしい家族 (NICE KHALID’S FAMILY)

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彼の家族は日本人が大好きで、ぜひ、僕の家に来てほしいと何度も頼まれ、スケジュールの厳しさに、いったんは断ったものの、あまりの熱心さに負けてタクシーで向かったの。
 
着いた彼の家は閑静な住宅地にあり、建物はモロッコスタイル。
 
突然なのに、あったかーい家族に歓待され、おまけにカチャという名前の猫もいて、うれしかったな。 妹さんは、ゆかたに着替え、お母さんはドレスに着替えてきたんだけど、ベルトにゆかたの紐だったのがちょっとおかしかったけど、その気持がうれしいと、お母さんは感激していた。
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実は妹さんは双子さん。その一人の妹さんの大切なカチャ。

 

出されたミントティー、ビスケット、ミルクティーの味がすばらしくって、乾燥した環境の中にこそ合った産物だと、、改めてそれぞれの味を味わっていたみたいだった。
 
夕飯をとすすめられたけど、明日は帰国だし、オールドタウンをスケッチしたいからと、離れがたかったけど、さよならしたんだ。これが旅人の切なさよ、と、お母さんは寂しがっていたっけ。

 

オールドタウン(OLD TOWN)

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アーチ型のアーケイドの立ち並ぶオールドタウンは、多くのお土産屋さんでにぎわう街でした。一軒の店先でスケッチさせてもらっていると、いつの間にか多くのモロッコ人に囲まれ、大にぎわい。
 
 
描き終わったところへ突然、まるで生きた天使のような愛らしい女の子にお母さん、チュウっとキスをされたんだよ! びっくりだったな。 
 
そして、一人の金髪の女性がお母さんのそばに歩み寄ってきて、ここはとても危険な所だから、あなたのホテルまで送りましょうと誘ってくれて、無事ホテルに戻れました。
 
親切な人々に迎えられ、カサブランカの思い出はいつまでも忘れられない旅となったのです。
 
モロッコでは、犬は不浄の動物だからと嫌われ、猫は清潔な動物として愛されているそうで、僕にとっても大切な国となりました。みんな有難う!

 

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カメラマン 宇井柳成氏撮影によるソクラテス

 

こうして幸せに、この旅も終了しました。

お楽しみいただけましたか。
 
また、次の旅を楽しみにしていてネ。
それまで、バイバイ。